上田市を拠点に宿泊施設専門の運営・誘客支援を行っている旅のしごとainiの山﨑愛さん。「旅」を通した地域活性化にも取り組まれています。2023年に、信州上田観光協会インバウンド部会のプランナーとして、タイ人向け誘客ツールの制作をご依頼いただきました。今回は、アンドクラフトに仕事を発注した経緯や感想などを伺いました。

 

_はじめに、ainiさんの事業内容について教えてください

主に、宿泊施設の誘客支援、別所温泉のエリアプランナー、信州上田観光協会の誘客支援を行っています。前職(じゃらんの営業職)の経験を活かし、基本的には宿泊施設の運営、誘客支援をベースにしています。
一番はお宿さんの売り上げとか利益を上げていくことを最優先に取り組んでいるんですけど、そのためには一つの宿という点の集客だけではなくて、やっぱり周辺の観光地も含めたエリア全体の魅力を底上げする必要があると思っていて、そいう“面”でのPRを同時並行的に続けてきました。それが、信州上田観光協会や別所温泉観光協会・旅館組合などで行っているエリア全体での誘客の取り組みになります。

_アンドクラフトと出会ったころはどのような課題を抱えていらっしゃいましたか?

最初は、別所温泉旅館組合でインバウンド向けの動画制作を検討していた時だったと思います。
長野県内でものづくりを大事にしている会社さんとお付き合いしたいと思っていて、ちょうど臼井さんがアンドクラフトを立ち上げられたころで、ぜひお呼びしてお話を聞きましょう、ということで。その時に実績など見せていただき、提案力も素晴らしいと思ったので、ぜひご一緒したいと思いました。
残念ながらその企画はコロナが始まったこともあり、実現しなかったんですが、いつかチャンスがあればと思っていて、コロナ禍が明けた2023年度、信州上田観光協会のインバウンド部会の企画でタイ人向けの誘客ツールが必要になり、お声がけさせていただきました。

_アンドクラフトの印象・仕事ぶりはいかがでしたか?

そうですね、アンドクラフトさんのホームページにも書いてある通り、ものづくりに対する想いが熱くて、人の“想い”をよく汲んで、一緒に創っていこうという感じが、あちこちから感じられましたね。
アンドクラフトさんの名刺は活版印刷で創られていますよね。クラフト紙に活版印刷は費用もかかりますが、あえて手仕事の風合いを取り入れている。実は私の名刺も同じなんです。だから初対面で名刺交換した時には、あまりにも名刺が似ているので驚きましたしご縁を感じましたね(笑)
「アンドクラフト」っていう会社の名前もいいなと思います。 クラフトの前にアンドがついてね。そこに思いがあるのだろうと思うし、そういった思いが、私自身の大事にしていきたいことときっと似てるだろうなっていう気はしていました。

実際、やり取りが始まって、パンフレットを作ってもらった時も、やっぱり丁寧にやってくださるし、宮川さんの対応は早いし丁寧だし。こちらの足並みに揃えてくださってるのがわかってとても気持ちよくお仕事ができました。

タイ人の旅行に関するマーケティングデータや、人気のYouTube、サイトなどを参照し、ターゲット層に届くテーマとデザインを提案した企画書(and craft)

_タイインバウンド向け冊子制作の際は、モデル撮影のディレクション担当させていただきました。印象に残ったことはありますか?

あのときは、大変でしたよね!タイ人のモデルさんを起用したいけれども、モデル費用はそんなに出せないという状況で、しかも桜の満開に合わせて撮りたい、というかなり難しいオーダーだったんですけど、素敵なモデルさんを見つけていただいて、桜の見頃に合わせてスケジュールを組んでいただいて、とてもよい撮影ができました。

普段自分はディレクターの立場で撮影を手配する側なんですが、今回はアンドクラフトさんに全部お任せしていたので、ちょっと離れたところで、どういう立ち回りをされるのかなって同業者の目線で見ていました。めいっぱいのタイムスケジュールで、撮影時間が伸びたらどういう感じで切っていくのかとか、カメラマンやモデルさんに対するディレクションのやり方とか、距離感とかもとても上手だなと思って、勉強させてもらいました。

モデル撮影は桜の満開に合わせ、2日間の行程で上田城・別所温泉エリアを周った

_制作物への反響はいかがでしたか?

クリエイティブについては本当にお任せしてよかったなと思います。パンフレットを実際にタイで行われた旅行博に持って行って、現地の方に見てもらいましたが、写真がきれいだととても好評でした。来場客に浴衣の着付けサービスを行ったのですが、皆桜のパネルの前で写真を撮りたがって、行列ができるほどでした。

2023年10月にタイ・バンコクで行われた旅行博の上田ブース

_さいごに、ainiさんの今後の展望をきかせてください。

今まで通り地域に関わることを、今まで以上に様々な人とつながりを持って、よりスピーディーに取り組む必要があると思っています。上田地域は県内の他の地域に比べてインバウンド誘客が遅れています。観光DXの推進にも取り組み地域の発信力を上げていきたい。上田市や別所温泉という狭いエリアではなく、信州・長野県というところまで取り組みを広げていきたいと考えています。
より地域に密着した仕事をしていきますので、信州の仲間としてアンドクラフトさんは超頼りにしています!